こんにちは。らっこです。
2023/6/26(月)~7/2(日)の日程で開催されていた『 WTTコンテンダー ザグレブ2023』。
女子シングルス決勝戦では平野美宇と世界ランキング1位の孫穎莎(中国)が戦い、フルゲームの激戦を制した平野美宇が優勝を果たしました。
Twitterで「平野美宇」がトレンド入り、Yahoo!トップニュースと日本では大注目だったわけですが、対戦相手である中国ではどのように報じられたのでしょうか。
気になったので幾つかの記事を調べてみました。
目次
平野美宇の孫穎莎撃破のニュースは中国にも衝撃を与えている
まずは決勝の決勝の試合結果を振り返りましょう。
孫穎莎(中国)WR1 3-4 平野美宇WR21
孫穎莎 | 11 | 9 | 11 | 7 | 11 | 12 | 6 | 3 |
👑平野美宇 | 4 | 11 | 6 | 11 | 7 | 14 | 11 | 4 |
試合動画はこちら→ テレ東YouTube【決勝】平野美宇 vs 孫穎莎
特に第6ゲームは平野選手がゲームポイントをとったところから孫選手に追いつかれ、デュースの厳しい戦いを制してフルゲームに持ち込みます。
ここが一番の勝負のポイントになったような気がしました。強かったですね。
それでは、早速中国の報道についてみていきましょう。
中国メディアのニュース記事は中国語なので、簡単に日本語でまとめておきます。(画像はWTTです)
番狂わせで孫穎莎が敗北!卓球ファンからは厳しい意見も
The moment Miu Hirano became the #WTTZagreb Women’s Singles Champion! 👑
Who will take the Men’s crown? Tune in LIVE to find out 👉 https://t.co/WzpUvKTnKl 🎥 #WTTContender #TableTennis #PingPong pic.twitter.com/lhT7xMPhE2
— World Table Tennis (@WTTGlobal) July 2, 2023
世界ランキング1位の孫穎莎が敗北したというニュースに中国卓球ファンが様々な意見を投げかけています。
「敵を過小評価しているのではないか?」との声もあり、実際に平野美宇は孫穎莎を含む中国代表選手に3連勝を果たしました。
これまでの成績をみれば、孫穎莎の方が平野美宇よりも実力が上回っていると判断できます。
しかし、ここ数年間低迷していた平野美宇は今年に入って調子を上げ続けており、3月の『シンガポールスマッシュ』では当時世界ランキング3位の王艺迪にも勝利。
もちろん孫穎莎は平野美宇の強さを認識した上で決勝に挑んだはずです。
第1ゲームは孫穎莎がとったものの、平野美宇の厳しい反撃でゲームを取り合い3-3のフルゲームとなりました。
最終ゲームでは孫穎莎が大きく崩れ、平野美宇が11-6で完勝しトータルスコア4-3で敗北。
この結果に卓球ファンからは、以下のような厳しい意見も上がっています。
「敵を過小評価しずぎだ」
「孫穎莎はミスが多すぎる」
「最終ゲームでは反撃する力を失っていた」
「バックハンドでは平野に勝てない。なぜもっとフォアハンドを使わせないのか」
ただ、孫穎莎が現時点で負けたことは中国卓球チームにとって悪いことではないでしょう。
「絶対に勝てるわけではない」という警鐘を鳴らしました。
最近は早田ひなや伊藤美誠が日本国内で負けているというニュースもあり、中国選手は無敵だろうとファンも思っていました。
今回の出来事によって中国卓球チームは、全員のモチベーションが上がってさらに強くなることでしょう。
平野美宇の中国人コーチの存在が大きい
WTTコンテンダー ザグレブ2023で、平野美宇が世界卓球選手権シングルス女王の孫穎莎を4-3で下して優勝!
今回の平野美宇のプレーは技術・メンタルともに安定しておりミスも少なく、劣勢になった場面でも大きく崩れることはなかった。
平野美宇の活躍には中国人コーチ・張成の技術指導が大きいと言えるだろう。
平野美宇は準々決勝から中国選手3人を連続で倒した
優勝した平野美宇が倒したのは孫穎莎だけではありません。
準々決勝で劉煒珊(世界ランキング46位)、準決勝で蒯曼(世界ランキング22位)という中国卓球代表チーム2選手を破って決勝に進出しました。
Miu Hirano has secured a spot in the #WTTZagreb Women’s Singles Finals and will face Sun Yingsha ⚡️
If you missed any #WTTContender Zagreb – catch up at https://t.co/WzpUvKTnKl 📺 #TableTennis #PingPong pic.twitter.com/mu4kxSS0G8
— World Table Tennis (@WTTGlobal) July 1, 2023
孫穎莎(22歳)が中国チーム最強の選手で、劉煒珊(23歳)と蒯曼(19歳)は中国チームの未来を担う選手です。
平野美宇は孫穎莎と同学年の23歳で、2017年アジア選手権で丁寧・朱雨玲・陳夢を破ったことで世界的に有名になりました。
当時、中国チームの監督は「平野美宇の技術は素晴らしく、いくつかの技術は中国選手の先をいっている」と評価しています。
その後、中国チームが平野に近いプレースタイルだった孫穎莎・王曼昱・陳幸同らをスカウトして研究を行ったこともあり、平野の成績は低迷しました。
ただ、今回は孫穎莎が疲れていたという理由などはなく、平野美宇に勝てなかった。
やはり平野美宇は卓球の能力が非常に高いと認めざるをえないでしょう。
過去4年間、対外選手に負けたことが無かった孫穎莎
孫穎莎は過去4年間で初めて中国人以外の選手に敗北しました。
2019年10月のスウェーデンオープンで伊藤美誠に2-4で敗れて以来の敗北です。
今大会の平野美宇のパフォーマンスは非常に安定しており、感情の起伏もほとんどありませんでした。
「緊張するだけ無駄」と割り切った平野美宇はメンタルコントロールが上手く、10-6から孫穎莎に追いつかれた第6ゲームも粘り強く制しています。
今回の敗北は孫穎莎と中国卓球チームにとって悪いことばかりではありません。
平野美宇という選手の強さを改めて知ったことで、パリオリンピックに向けて前向きな準備ができることでしょう。
以上、中国メディアが報じたニュースを抜粋してまとめました。
まとめ:中国はオリンピック前の今負けて良かったと思っている
今回、いくつかの中国のニュースを読んで感じたのは、「負けるのが今で良かった」という思いが強いということ。
もちろんどの記事でも平野美宇選手の実力を認めているのですが、そもそも2017年のアジア選手権の時点でその才能は分かっており、オリンピック前年の今になって再び脅威になったという感じでしょうか。
ただ、来年のオリンピックまでにはまだ時間があるので、それまでに研究・準備をすれば中国代表選手が負けることはないだろうという意見が多数でした。
平野美宇選手はなかなか成績を残せない期間に地道な努力で技術とメンタルを安定させることで、今回の勝利に繋がったのだろうと思います。
それに!『シンガポールスマッシュ』で王艺迪選手に勝ってるので、中国チームから十分に警戒されたなかでの勝利だったはずです。
平野選手のさらなる活躍に期待して応援しましょう!!
🔽WTTコンテンダー ザグレブ2023の全種目の結果はこちら
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